ある夜われ椿となりて落ちにけり夢のなかにて君ゆく道へ 青年が古い鏡に入りゆくときエーコーよ君は春雷となれ 君葬(はぶ)る土捨つべきか一握のわが領土より雲雀は高し 立棺を開ければ一望荒野なり薔薇の破片は燃やして閉じむ 見えていてすでに海は記憶のなか砂に埋もれる五月のかもめ
【削氷(けずりひ)】 【避暑地のアリス】 【カーテンの裏の異郷】 【姿見】 【ネメシス】 【封蝋】 【贋作】『サラダ記念日』