窓につるす瓶詰めの空蒼く深く小鳥を眠らせ今割るところ


煙草火を遠き火事より継ぐ男横顔やさし星の恋かな


密会や夜汽車ゆるやかに曲がり来てわが胸中の断崖に墜つ


海よりの風に燭の火蒼く揺るウィリアム・ウィルソンか君と吾は


遠花火かたみの言葉燃やしゆく君の記憶を閉じこめし空


母と子の影溶けゆきし真闇かなかえりくるのは螢火ばかり


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Last-modified: 2021-01-31 (日) 04:38:00