窓につるす瓶詰めの空蒼く深く小鳥を眠らせ今割るところ 煙草火を遠き火事より継ぐ男横顔やさし星の恋かな 密会や夜汽車ゆるやかに曲がり来てわが胸中の断崖に墜つ 海よりの風に燭の火蒼く揺るウィリアム・ウィルソンか君と吾は 遠花火かたみの言葉燃やしゆく君の記憶を閉じこめし空 母と子の影溶けゆきし真闇かなかえりくるのは螢火ばかり
【削氷(けずりひ)】 【避暑地のアリス】 【カーテンの裏の異郷】 【姿見】 【ネメシス】 【封蝋】 【贋作】『サラダ記念日』