堤防にマッチ擦り尽くす鳥曇


こぼれ落つ十七音や花の塵


うら返す畳も船や花祭り


花冷えや帽子目深の逃避行


啄木忌いしかみはさみあいこでしょ


四月馬鹿コップの中の難破船


玉乗りの少女の胸に風光る


車窓にて飛ぶふるさとや斑雪


諳じる頁に蝶をとじこめて


【鳥曇】
【雲雀籠】
【彼岸花】
【薄衣】
【一瞬の夏】
【三夏】
【星月夜】
【落椿】
【日めくり】
【十八頁】
【Kisaragi 如月】


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