#author("2021-01-19T11:18:34+01:00","","") #author("2021-01-31T11:37:58+09:00","default:minoru","minoru") #menu(mumonkanMenu) 【第11則】 > ''十一 州勘庵主''~ ''趙州、到一庵主處問、有麼有麼。主、堅起拳頭。州云、水淺不是泊舡處。便行。又到一庵主處云、有麼有麼。主亦堅起拳頭。州云、能縱能奪、能殺能活。便作禮。'' ''無門曰、一般堅起拳頭、爲甚麼肯一箇、不肯一箇。且道、誵訛在甚處。若向者裏下得一轉語、便見趙州舌頭無骨、扶起放倒、得大自在。雖然如是爭奈、趙州却被二庵主勘破。若道二庵主有優劣、未具參學眼。若道無優劣、亦未具參 學眼。''&br; ''頌曰'' ''眼流星 機掣電'' ''殺人刀 活人劍'' &br; 十一 州、庵主(あんじゅ)を勘(かん)す&br; 趙州、一庵主の処に到って問う、「有りや、有りや」。主、拳頭(けんとう)を 堅起(じゅき)す。州云く、「水浅くして是れ舡を泊する処にあらず」。便ち行く。又た一庵主の処に到って云く、「有りや、有りや」。主も亦た拳頭を堅起す。州云く、「能縦能奪(のうじゅうのうだつ)、能殺能活(のう さつのうかつ)」。便ち作礼す。 無門曰く、一般に拳頭を堅起するに、甚麼(なん)としてか一箇を肯(うけが)い、一箇を肯わざる。且く道え、誵訛(か)甚(いず)れの処にか在る。若し者裏に向かって一転語を下し得ば、便ち趙州の舌頭に骨無きを見て、扶起 放倒(ふきほうとう)、大自在(だいじざい)なることを得ん。是(かく)の如くな りと雖然(いえども)争奈(いかん)せん、趙州却(かえ)って二庵主に勘破(かんぱ)せらるることを。若し二庵主に優劣ありと道わば、未だ参学の眼(まなこ)を具(ぐ)せず。若し優劣無しと道うも、亦た未だ参学の眼を具せず」。 &br; 頌に曰く 眼は流星、機は掣電(せいでん) 殺人刀(せつにんとう)、活人剣(かつにんけん) &br; 「もはやおなじみ趙州和尚。訪問先で言う、&br; ''趙州『アルかい?』'' ''(庵主Aは黙って、拳を立てる)'' ''趙州『浅い浅い。他に行こう』'' &br;さて、別の訪問先でまた和尚、&br; ''趙州『アルかい?』'' ''(庵主Bは黙って、拳を立てる)'' ''趙州『生かすも殺すも自由自在とはアンタのことだ』'' &br;と言って庵主に頭を下げた、というハナシ」 「相手が同じ態度なのに正反対の評価をするのはナゼ?・・・・・・なあんて、初歩的な質問はもうしませんよ~」 「ひとつのパターンでね、同じようなのは後からも出てくる。で、あんまり言えることもないんで、しょーもない妄想も浮かんできたりして・・・。拳を立てる、という行為に性的シンボリズムを感じたり」 「喝~ァ~ッ!ミジュクモノめえ!こんにゃく問答にもならん」 &br; > >> 『やぎさん ゆうびん』 まど・みちお&br; > 『やぎさん ゆうびん』 まど・みちお&br; しろやぎさんから おてがみ ついた くろやぎさんたら よまずに たべた しかたがないので おてがみ かいた ―さっきの おてがみ ごようじ なあに&br; くろやぎさんから おてがみ ついた しろやぎさんたら よまずに たべた しかたがないので おてがみ かいた ―さっきの おてがみ ごようじ なあに 1998/11/30 &br; →[[十二【巖喚主人】>MUMONKAN/巖喚主人]]