MUMONKAN/鐘聲七條
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【第16則】
>
''十六 鐘聲七條''&br;
''雲門曰、世界恁麼廣闊。因甚向鐘聲裏披七條。''
''無門曰、大凡參禪學道、切忌、隨聲遂色。縱使聞聲悟道、見...
''頌曰''
''會則事同一家 不會萬別千差 不會事同一家 會則萬別...
~
> 十六 鐘聲七條&br;
雲門曰く、「世界恁麼に広闊たり。甚に因ってか鐘声裏(しょう...
無門曰く、「大凡(おおよ)そ参禅学道、切に忌(い)む、声に随...
頌に曰く
会するときんば、事、同一家(どういっけ)。会せざるときは、...
&br;
「雲門和尚は言う、
&br;
>>''『メを見開け。世界ははてしなく広い。それなのになぜ、...
&br;
広い、といっても空間的な広さのことでない」
「すべては”はてしなく”つながってヒトツ、ということやね」
&br;
>
> 『生まれた年』 寺山修司&br;
肖像画に
まちがって髭をかいてしまった
ので仕方なく
髭をはやすことにした
門番をやとってしまったから
門を作ることにした
&br;
一生は
すべてあべこべで
わたしのための
墓穴がうまく掘れしだい
すこし位早くても
死のうと思っている
&br;
恋人ができたから
恋をし
海水パンツを買ったから
夏が突然やってきたのだ
と
思うことがある
&br;
小学校の頃から
いつもすこしずつ 人より
遅れたものだ
半鐘が鳴りだしたから
あわてて放火したり
包帯があるから
あわてて血を流したり
&br;
そして
中年になったから老けて
順応について考察し
ズボン吊りを上げたり下げたり
しているのに
ただひとつ
そんなわたしの不愉快は
かなしんでいるのに
かなしい事が起こらぬことだ
&br;
この数年間
わたしはかなしみつづけ
それから耳をすまして
待ってみたが かなしみは
やってこない
かなしみのやつ
挨拶の仕方を忘れたか
と
わたしはふとった腹をなでながら
ありあまる人生を
ただひたすらに
かなしむことによって
かなしむ
という
ことにしているので
ある
&br;
&br;
1998/12/12
&br;
→[[十七【國師三喚】>MUMONKAN/國師三喚]]
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【第16則】
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''十六 鐘聲七條''&br;
''雲門曰、世界恁麼廣闊。因甚向鐘聲裏披七條。''
''無門曰、大凡參禪學道、切忌、隨聲遂色。縱使聞聲悟道、見...
''頌曰''
''會則事同一家 不會萬別千差 不會事同一家 會則萬別...
~
> 十六 鐘聲七條&br;
雲門曰く、「世界恁麼に広闊たり。甚に因ってか鐘声裏(しょう...
無門曰く、「大凡(おおよ)そ参禅学道、切に忌(い)む、声に随...
頌に曰く
会するときんば、事、同一家(どういっけ)。会せざるときは、...
&br;
「雲門和尚は言う、
&br;
>>''『メを見開け。世界ははてしなく広い。それなのになぜ、...
&br;
広い、といっても空間的な広さのことでない」
「すべては”はてしなく”つながってヒトツ、ということやね」
&br;
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> 『生まれた年』 寺山修司&br;
肖像画に
まちがって髭をかいてしまった
ので仕方なく
髭をはやすことにした
門番をやとってしまったから
門を作ることにした
&br;
一生は
すべてあべこべで
わたしのための
墓穴がうまく掘れしだい
すこし位早くても
死のうと思っている
&br;
恋人ができたから
恋をし
海水パンツを買ったから
夏が突然やってきたのだ
と
思うことがある
&br;
小学校の頃から
いつもすこしずつ 人より
遅れたものだ
半鐘が鳴りだしたから
あわてて放火したり
包帯があるから
あわてて血を流したり
&br;
そして
中年になったから老けて
順応について考察し
ズボン吊りを上げたり下げたり
しているのに
ただひとつ
そんなわたしの不愉快は
かなしんでいるのに
かなしい事が起こらぬことだ
&br;
この数年間
わたしはかなしみつづけ
それから耳をすまして
待ってみたが かなしみは
やってこない
かなしみのやつ
挨拶の仕方を忘れたか
と
わたしはふとった腹をなでながら
ありあまる人生を
ただひたすらに
かなしむことによって
かなしむ
という
ことにしているので
ある
&br;
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1998/12/12
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→[[十七【國師三喚】>MUMONKAN/國師三喚]]
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