MUMONKAN/洞山三頓
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【第15則】
>
''十五 洞山三頓''~
''雲門、因洞山參次、門問曰、近離甚處。山云、査渡。門曰、...
''無門曰、雲門、當時便與本分草料、使洞山別有生機一路、家...
~
''頌曰''
''獅子教兒迷子訣 擬前跳躑早翻身''
''無端再敍當頭著 前箭猶輕後箭深''~
~
十五 洞山の三頓(さんとん)~
雲門、因みに洞山の参ずる次(つい)で、門、問うて曰く、「近...
無門曰く、「雲門、当時(そのかみ)、便ち本分の草料を与えて...
頌に曰く
獅子、児を教う迷子(めいし)の訣(けつ)、前(すす)まんと...
端(はし)無く再び敍(の)ぶ当頭著(とうとうじゃく)、前箭(...
~
「
洞山は求道のココロザシを抱いて雲門和尚のもとにやってきた...
>
雲門「アンタはこのごろ何処にいたのかね?」
洞山「査渡にいました」
雲門「夏のころは何処にいたのかね?」
洞山「湖南の報慈寺にいました」
雲門「・・・。いつ、そこを離れたのかね?」
洞山「八月二十五日です」
雲門「こいつめ!六十棒を食らわせてやろうか」~
翌朝、洞山は改めて和尚を訪れた。~
洞山「昨日、あなたはわたしを打ちたたいてやりたいと言われ...
雲門「オロカ者!これまでにお前はどこをウロツいていたとい...
洞山はこのときすべてを悟った。
~
”何処に”といったって、場所を聞いたわけじゃないと思う。『...
「『茶碗をちゃワんと洗いなさい』(七則【趙州洗鉢】)か」
「『照顧脚下』、と書いて壁に貼っておこうかなあ」
~
>
> 『誰かをさがすために』 室生犀星~
きょうもあなたは
何をさがしにとぼとぼ歩いているのです、
まだ逢ったこともない人なんですが
その人にもしかしたら
きょう逢えるかと尋ねて歩いているのです、
逢ったこともない人を
どうしてあなたは尋ね出せるのです、
顔だって見たことのない他人でしょう、
それがどうして見つかるとお思いなんです、
いや まだ逢ったことがないから
その人を是非尋ねだしたいのです、
逢ったことのある人には
わたくしは逢いたくないのです、
あなたは変った方ですね、
はじめて逢うために人を捜しているのが
そんなに変に見えるのでしょうか、
人間はみなそんな捜し方をしているのではないか、
そして人間はきっと誰かを一人ずつ、
捜しあてているのではないか。
~
1998/12/11
~
→[[十六【鐘聲七條】>MUMONKAN/鐘聲七條]]
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【第15則】
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''十五 洞山三頓''~
''雲門、因洞山參次、門問曰、近離甚處。山云、査渡。門曰、...
''無門曰、雲門、當時便與本分草料、使洞山別有生機一路、家...
~
''頌曰''
''獅子教兒迷子訣 擬前跳躑早翻身''
''無端再敍當頭著 前箭猶輕後箭深''~
~
十五 洞山の三頓(さんとん)~
雲門、因みに洞山の参ずる次(つい)で、門、問うて曰く、「近...
無門曰く、「雲門、当時(そのかみ)、便ち本分の草料を与えて...
頌に曰く
獅子、児を教う迷子(めいし)の訣(けつ)、前(すす)まんと...
端(はし)無く再び敍(の)ぶ当頭著(とうとうじゃく)、前箭(...
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「
洞山は求道のココロザシを抱いて雲門和尚のもとにやってきた...
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雲門「アンタはこのごろ何処にいたのかね?」
洞山「査渡にいました」
雲門「夏のころは何処にいたのかね?」
洞山「湖南の報慈寺にいました」
雲門「・・・。いつ、そこを離れたのかね?」
洞山「八月二十五日です」
雲門「こいつめ!六十棒を食らわせてやろうか」~
翌朝、洞山は改めて和尚を訪れた。~
洞山「昨日、あなたはわたしを打ちたたいてやりたいと言われ...
雲門「オロカ者!これまでにお前はどこをウロツいていたとい...
洞山はこのときすべてを悟った。
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”何処に”といったって、場所を聞いたわけじゃないと思う。『...
「『茶碗をちゃワんと洗いなさい』(七則【趙州洗鉢】)か」
「『照顧脚下』、と書いて壁に貼っておこうかなあ」
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>
> 『誰かをさがすために』 室生犀星~
きょうもあなたは
何をさがしにとぼとぼ歩いているのです、
まだ逢ったこともない人なんですが
その人にもしかしたら
きょう逢えるかと尋ねて歩いているのです、
逢ったこともない人を
どうしてあなたは尋ね出せるのです、
顔だって見たことのない他人でしょう、
それがどうして見つかるとお思いなんです、
いや まだ逢ったことがないから
その人を是非尋ねだしたいのです、
逢ったことのある人には
わたくしは逢いたくないのです、
あなたは変った方ですね、
はじめて逢うために人を捜しているのが
そんなに変に見えるのでしょうか、
人間はみなそんな捜し方をしているのではないか、
そして人間はきっと誰かを一人ずつ、
捜しあてているのではないか。
~
1998/12/11
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→[[十六【鐘聲七條】>MUMONKAN/鐘聲七條]]
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