Anthology/Poems/マグニチュード
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#menu(Anthology/Poems)
-Poems
&br;
> マグニチュード&br;
ある日・・・・・
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ぐらぐらと地球がゆれました。
ゆれがおさまったとき、僕はたいへんなことに気づきました。
じぶんの名前をおとしてしまったのです。
あわてて拾い集めてみると、それはほかの誰かの名前でした。
まわりを見るとみんな必死になって名前をさがしています。
「これも違う、あれも違う」と拾ってはまた捨てるので、とう...
おそろしいことにアタマの中まで、みんなごちゃまぜになって...
「このままでは僕がいなくなってしまう」
僕はいそいで家に帰ると、卒業アルバムを開きました。とたん...
「電話帳だ!」と僕はすばらしい思いつきに興奮しました。で...
そのころ街中の電話ボックスの前には、名前のこぼれおちた電...
ひとりの男がボックスごと、電話帳を燃やしてしまいました。...
区役所では戸籍台帳に放火されてしまいました。もちろん世界...
通知表が燃え、名刺が燃え、定期券が燃えました。
学校が燃え、会社が燃え、駅が燃えました。
保健証が燃え、クレジットカードが燃え、投票用紙が燃えまし...
病院が燃え、銀行が燃え、国会議事堂が燃えました。
テレビ局が燃え、寺社が燃え、図書館が燃えました。
およそ文明と呼べるものは、すべて燃え尽きました。
&br;
いま僕は、公園のベンチに裸で寝そべっています。服は燃やし...
アパートは表札と一緒に、隣の奥さんが燃やしてしまったし。
まどろむ意識の中で、僕は考えます。
「もし次に大地震が起こったら、こんどは僕も燃えてしまうだ...
そのとき、世界中の人たちが一斉にわめきました。
&br;
「よせやい!<僕>って、誰のことだよ。勝手なこと言うなよ...
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ある日・・・・・
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ぐらぐらと地球がゆれました。
ゆれがおさまったとき、僕はたいへんなことに気づきました。
じぶんの名前をおとしてしまったのです。
あわてて拾い集めてみると、それはほかの誰かの名前でした。
まわりを見るとみんな必死になって名前をさがしています。
「これも違う、あれも違う」と拾ってはまた捨てるので、とう...
おそろしいことにアタマの中まで、みんなごちゃまぜになって...
「このままでは僕がいなくなってしまう」
僕はいそいで家に帰ると、卒業アルバムを開きました。とたん...
「電話帳だ!」と僕はすばらしい思いつきに興奮しました。で...
そのころ街中の電話ボックスの前には、名前のこぼれおちた電...
ひとりの男がボックスごと、電話帳を燃やしてしまいました。...
区役所では戸籍台帳に放火されてしまいました。もちろん世界...
通知表が燃え、名刺が燃え、定期券が燃えました。
学校が燃え、会社が燃え、駅が燃えました。
保健証が燃え、クレジットカードが燃え、投票用紙が燃えまし...
病院が燃え、銀行が燃え、国会議事堂が燃えました。
テレビ局が燃え、寺社が燃え、図書館が燃えました。
およそ文明と呼べるものは、すべて燃え尽きました。
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いま僕は、公園のベンチに裸で寝そべっています。服は燃やし...
アパートは表札と一緒に、隣の奥さんが燃やしてしまったし。
まどろむ意識の中で、僕は考えます。
「もし次に大地震が起こったら、こんどは僕も燃えてしまうだ...
そのとき、世界中の人たちが一斉にわめきました。
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「よせやい!<僕>って、誰のことだよ。勝手なこと言うなよ...
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