#author("2021-01-19T12:47:33+01:00","","")
#author("2021-01-31T12:08:03+09:00","default:minoru","minoru")
#menu(mumonkanMenu)
【第32則】
>
   ''三十二 外道問佛''&br;
''世尊、因外道問、不問有言、不問無言。世尊據座。外道贊歎云、世尊大慈大悲、開我迷雲令我得入。乃具禮而去。阿難尋問佛、外道有何所證贊歎而去。世尊云、如世良馬見鞭影而行。''
''無門曰、阿難乃佛弟子、宛不如外道見解、且道、外道與佛弟子相去多少。''&br;
    ''頌曰''
  ''劍刃上行 氷綾上走''
  ''不渉階梯 懸崖撒手''
~
  三十二 外道(げどう)、仏に問う&br;
世尊、因みに外道問う、「有言(うごん)を問わず、無言を問わず」。
世尊據座(こざ)す。
外道賛歎して云く、「世尊の大慈(だいず)大悲、我が迷雲を開いて我をして得入(とくにゅう)せしめたもう」。
乃ち礼(らい)を具して去る。
阿難、尋(つ)いで仏に問う、「外道は何の所証(しょしょう)有ってか賛歎して去る」。
世尊云く、「世の良馬(りょうめい)の鞭影(べんねい)を見て行くが如し」。&br;
無門曰く、「阿難は乃ち仏弟子、宛(あた)かも外道の見解(けんげ)に如かず。且らく道え、外道と仏弟子と相い去ること多少ぞ」。&br;
    頌に曰く
剣刃上(けんにんじょう)行き、氷綾上(ひょうりょうじょう)に走る。
階梯(かいてい)に渉(わた)らず、懸崖(けんがい)に手を撒(さっ)す。


&br;
>>''ある外道(異教徒)がブッダに問いかけた。''
''外道『わたしの知りたいのはコトバでも沈黙でもありません』''
''ブッダは静かに坐っている。それを見て外道は賛嘆、礼拝して言った。''
''外道『その慈悲あるお姿、わたしの迷いはいっぺんにはれました』''
&br;
''アーナンダは意味がわからず、あとでブッダに質問した。''
''ブッダ『よい馬はムチの影を見ただけで走り出すのだよ』''

&br;
>
>>  『少年の日』 佐藤春夫&br;
>  『少年の日』 佐藤春夫&br;
1
&br;
野ゆき山ゆき海辺ゆき
真ひるの丘べ花を藉(し)き
つぶら瞳の君ゆゑに
うれいは青し空よりも。
&br;
2
&br;
影おほき林をたどり
夢ふかきみ瞳を恋ひ
なやましき真昼の丘べ
花を藉き、あはれ若き日。
&br;
3
&br;
君が瞳はつぶらにて
君が心は知りがたし。
君をはなれて唯ひとり
月夜の海に石を投ぐ
&br;
4
&br;
君は夜な夜な毛糸編む
銀の編み棒にあむ糸は
かぐろなるいとあかき糸
そのラムプ敷き誰(た)がものぞ。

&br;
   1999/02/07
&br;
→[[三十四【智不是道】>MUMONKAN/智不是道]]

トップ   編集 差分 履歴 添付 複製 名前変更 リロード   新規 一覧 検索 最終更新   ヘルプ   最終更新のRSS