Anthology/愛の症状別言語療法(2)

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  愛の症状別言語療法(2)

 アンチセンス療法(antisense therapy)


ウィルス感傷症、悪性言語腫、扇情症など多くの病気の原因は、突きつめていくと、遺伝子である。DNAがその源である場合が少なくない。この遺伝子から作られるメッセンジャー(m)RNAが、悪性意味質を合成し、それが病気を引き起こすのである。この遺伝子、あるいはmRNAに直接作用して、働きを抑えるものが、アンチセンスである。アンチセンスは、現在のところ、mRNAに特異的に結合する核酸で、センスつまりRNAの情報をさえぎったり、RNA自体を切断したり(リボザイム型アンチセンス)する。アンチセンスの研究は、1990年からめざましく発展し、米国を中心に共同研究、研究助成、特許出願が多数行なわれている。90年8月にはアンチセンスの臨床応用が米現代詩言語局(CVA)に申請された。この方法がさらに進展すれば、二十一世紀の詩の概念が一変してしまうかもしれない。


  臨床実験

1
意味が合成される前に阻止し、増殖を防ぎ、詩の純粋を得る。意味をスパークさせることによって、脳組織の代謝を促進し、脳血管拡張作用も同時にもつ。コトバがスパークするから詩だ。そうでないのは詩でない。
2
<うさぎ>という単語が意味のない状態から意味のある状態へと移る前に「う」と「さ」と「ぎ」を結合する遺伝子情報を切断するのである。
3
水平に拡散するコトバ。垂直に飛び上がろうとする意志。
4
キュアからケアからシェアへ。治療から介護から共有へ。
キュア・ポエム/ケア・ポエム/シェア・ポエム
5
発熱するコトバ 加圧言語 加工言語の意味成分表示。
6
フィルム詩、シート詩。
詩をシート状(海苔状)あるいはカード状にしたもの。
単語を風味を損なわない程度に小さく裁断するか、粉末・ペーストなどにして接着助剤を加えて固め、脱意味・圧延・切断して作品にする。意味 の多少により冷詩・チルド詩から乾詩まで。伝統詩の自由詩、短歌、俳句などの新しい仲間といえる。企業・サラリーマン向きのコピー、名刺など、カード作品は遊び感覚で話題になった。
7
コトバにも絶対臥床期間は必要で、自分の重みを感じられるまでただ石のようにしていることである。


        (参考:『現代用語の基礎知識1990年版』自由国民社)